入院期間が短縮!?手術前の歯科受診の重要性
こんにちは。院長の池田です。
11月には酉の市があります。
酉の市は毎年11月の
酉の日に開催される、
開運招福や商売繁盛を願うお祭りです。
熊手や招き猫などの縁起物を購入し、
1年の無事の報告と
翌年の福を願います。
このように、
何事も事前準備が大切ですが、
実は、手術の前に歯科受診すると
入院期間を短縮できる
場合があります。
今回は、術前の歯科受診の重要性に
ついて解説していきます。
手術前に歯科受診が必要な理由とは?
大事な手術を控え、
歯科の受診を勧められても
「歯医者さん? 手術と何の関係が?」と
不思議に思われる方も
いらっしゃるでしょう。
不要とさえ思われがちですが、
術前の歯科受診は
これから受ける
手術の成功と術後の回復に
大きく関わっていきます。
少し面倒に感じてしまいますが、
術前に歯科医院の口腔ケアを
怠ってしまうと、
次のようなトラブルの原因になるため
注意が必要です。
歯の脱落
全身麻酔を伴う手術では、
気道を確保するために
挿管チューブという管を
口に入れます。
その際、ぐらついている歯があると、
チューブを入れる際に
歯が脱落してしまい、
食道や気管内に入り込んでしまう
おそれがあります。
術後の肺炎
お口の中には多くの細菌がいます。
術中や術後に
これらの細菌が肺に運ばれてしまうと、
肺炎のリスクが高まります。
とくに、高齢者や持病のある方の場合、
術後の肺炎は生命に関わるため
注意が必要です。
手術部位の感染
お口の中の細菌は、
血流を介して手術部位に
感染してしまうことがあります。
そうすると、傷の治りが
遅くなってしまうほか、
最悪の場合、
再手術が必要になることもあります。
入院期間の延長
肺炎や手術部位の感染など、
術後に合併症が起こると
入院期間が長引いてしまう
可能性があります。
データでみる、手術前の口腔ケアの効果
術前の口腔ケアの効果は、
科学的なデータによっても
裏付けされています。
ある研究では、
術前に歯科医院で口腔ケアを受けた人は、
受けなかった人と比べて
術後肺炎の発生率にくわえ、
30日以内の死亡率も低下した
という結果がでています。
また、その他の研究結果をまとめた報告でも、
口腔ケアを行なった人は
手術後の合併症が4分の1まで減少したほか、
入院期間も短縮されることが
明らかになりました。
これらの結果を受け、
厚生労働省は2012年から
周術期(手術決定から術後回復期までの一連の期間)の
口腔ケアを保険適用とし、
その対象を少しずつ増やしています。
手術が決まったら歯科受診をお忘れなく!
以上のように、術前の口腔ケアは
手術の成功を左右するだけでなく、
術後の合併症を防ぎ、
早期回復にもつながります。
現在、とくにトラブルを
抱えていなくても、
専門家のチェックを
受けることが大切です。
歯科医院では皆さまが
安心して手術に臨めるよう、
全力でサポートしてまいります。
手術前の準備に、
ぜひ私たちと一緒に
お口のケアに取り組んでいきましょう。
平和台ファミリー歯科
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